中国人民元円に長期投資(積立/一括投資)した場合のリターンを検証

2019年3月25日より、みんなのFXとLIGHT FXで中国人民元の取り扱いが始まりました。業界最高水準のスワップを謳い文句にしていることで、スワップ投資界隈も賑やかになっています。

高金利通貨への投資といえば、南アフリカランド、トルコリラ、メキシコペソの3つが挙がりますが、いずれの通貨も下落傾向にあり、リターンに妙味があるとは言えない状況です。

トルコリラにおいては、過去10年(2009年4月から2019年3月まで)の検証結果では、マイナスとなっています。投資する期間によってはプラスになるかもしれませんが、私はトルコリラに投資することはないと思います。

トルコリラ円に長期投資(積立/一括投資)した場合のリターンを検証

一方、中国人民元はGDP(国内総生産)世界第2位の経済大国で、主要格付け会社による格付けも日本と同等です。それでいて、中国の政策金利は4.35%です。安心して長期投資できる通貨と言えます。

※オフショア人民元(CNH)の長期チャートがなかったので、オンショア人民元(CNY)のチャートを掲載しています。

そんな、中国人民元にスワップ狙いで長期投資した場合、どれくらいのリターン(税引前)が得られるのかをシミュレーションしてみました。

具体的には中国人民元円(CNH/JPY)を

  • 10年間、毎月定額積立した場合
  • 半分最初に投資して、半分を10年間、毎月定額積立した場合
  • 最初に全額一括投資して10年間保有した場合

の3つのケースで検証していきます。

注意事項

記載の検証結果は、記載の前提条件における検証結果であり、記載の無い検証も含めた平均的な結果を⽰すものではありません。

ここで紹介する検証結果はあくまで参考程度に留めてください。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさいますようにお願い致します。

前提条件

  • 投資元本は1,000,000円
  • 運用期間は2009年4月〜2019年3月までの10年
  • レバレッジ2倍で運用
  • スプレッド(取引コスト)は3銭
  • スワップはみんなのFXで計算(※1)
  • 1000通貨分の購入資金(スワップと定額積立の合計)が貯まったら1000通貨購入
  • 追加購入は月初に実施

(※1)現在のスワップ水準が政策金利の半分程度なので、最もスワップが高いみんなのFXで計算しています。

中国の政策金利推移

グラフの単位は%

検証結果

ケース1は毎月定額積立、ケース2は半額一括投資・半額毎月定額積立、ケース3は全額一括投資です。結果から紹介すると、最初に全額一括投資したケースが最も高いリターンとなりました。

最初の2009年から2013年まではマイナスで推移していますので、レバレッジをかけすぎるとメンタル的に厳しいかもしれません。レバレッジは2倍から2.5倍程度に抑えるのが良いと思います。

レバレッジ2倍でも4.061%〜7.229%が見込めるので、それなりに妙味があると言えそうです。

ドローダウンは一時的に最大資産から落ち込んだ場合の下落率でマイナスが小さいほど良いです。たとえば、100万円投資して、いきなりドローダウンが来た場合、-34万8800円の含み損になることを意味しまます。

以下、各ケースの保有数量、スワップ、利益の推移です。

保有数量推移

  • ケース1
  • ケース2
  • ケース3

スワップ推移

  • ケース1
  • ケース2
  • ケース3
損益推移

損益推移は為替損益(評価損益)とスワップ収益の合算

  • ケース1
  • ケース2
  • ケース3

追加購入したタイミングや獲得したスワップ、損益の状況は以下のとおりです。

ケース1:100万円を定額積立

平均取得単価:15.34円
為替損益:183,701円
スワップ収益:300,900円
損益合計:484,601円
年平均成長率:4.061%

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ケース2:50万円を初期投資/50万円を定額積立

平均取得単価:15.01円
為替損益:276,212円
スワップ収益:471,060円
損益合計:747,272円
年平均成長率:5.781%

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ケース3:100万円を全額一括投資

平均取得単価:14.79円
為替損益:362,243円
スワップ収益:644,970円
損益合計:1,007,213円
年平均成長率:7.229%

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まとめ

中国人民元円の投資は年4.061%〜7.229%のリターンが期待できます。

国の財政状況などからつけられる中国国債の格付けは

  • S&P:A+
  • ムーディーズ:A1

となっていて、いずれも安定的です。これは日本と同等の格付けです。

S&PはAAAからA、BBBからB、CCCからCという形で表記され、さらにAAからCCCまでに+、−が付きます。

AAAが最も信用力が高く、BBBまでが投資適格と言われています。BB以下はジャンク級と呼ばれ、信用リスクが高いとされています。

ムーディーズはAaaからA、BaaからB、CaaからCという形式で表記され、さらにAa~Caaまでは1、2、3が付きます。Ba1/BB+以下はS&P同様にジャンク級、投資不適格級と呼ばれ、信用リスクが高いとされています。

とは言え、なんにも考えずにスワップポイントが高いからとレバレッジをかけすぎると大怪我をします。

基本はレバレッジを2倍程度に抑えて、少しずつ投資金額を積み上げ、日々貯まっていくスワップポイントを眺めてニンマリとしているのが衛生上おすすめです。

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